トランプを大統領にした白人女性

白人女性がトランプを大統領に押し上げたことは、このNBCの出口調査でも分かる。プアホワイトの頭が悪い白人の男だけがトランプを熱狂的に支持したなどは間違いであった。

NBCの出口調査

白人女性の支持率

白人女性全体(全体の37%)でヒラリー・クリントンに投票したのは43%で、トランプに投票したのは53%。この中でも、45歳から64歳の白人女性は58%がトランプで、39%がヒラリー。

この年齢層の女性で、19%も多くがヒラリーよりトランプに投票している。ヒラリーの件で散々言われてきたのは、今の若い世代の女性はヒラリーではなくサンダースを応援してきたが、年配の女性の世代の女性差別の苦しさを知らないなどと言われてきた。

サンダースの件でもそう言われていたので、トランプとヒラリーでは、60歳くらいの女性であれば、ヒラリーに圧倒的な支持を与えるはずだったのに、実際には、それとは正反対だったのだ。

実際には、年配の白人女性が約20%も多く女性蔑視と散々批判されてきたトランプに投票したのだ。女性のヒラリーよりも。ピンク地に白文字でWOMEN FOR TRUMPは、実際に効果があったのだ。一体全体、フェミニストたちの妄言は何だったのか。

Women Against Feminism

こんなフェミニズムに反した女性とその文章を載せているサイトがあるが、こういう現象をいい加減に考えすぎたのだろう。こういうサイトを見ても、それは、年配の女性が体験した差別の苦しみを知らない若い女性が文句を言ってるだけなどと軽く流してしまった。

しかし、実際には、年配の白人女性も、トランプがいくらメディアで女性差別と叩かれようが、女性のヒラリーよりトランプに圧倒的な支持を与えて、投票行動をしたのだ。

これは、それだけ人種問題が深刻だからだ。この人種問題が深刻というのは、実際には倒錯しているのだが、アメリカでは将来も見据えて、「むしろ、これからのアメリカは白人が差別される国になる」と深刻に考えている白人が男女共に多い。

将来の人種構成で白人が有色人種よりも少数派になるのは、不法移民を野放しにしているからだとして、トランプの不法移民対策を支持する白人女性が非常に多かったということだ。

そして、黒人はヒラリーに投票した率が非常に高く、ヒスパニックや他の有色人種も白人より高かった。白人の男女だけが、トランプに多数の投票をして、トランプを大統領にした。

アメリカでの分断は、ジェンダーに関わる女性差別よりも、圧倒的に人種によってなっている。この女性が女性差別と言われることよりも、人種問題のほうにより嫌気が差すのはアメリカだけではない。白人女性が女性だからとヒラリーに投票するほうが多ければ、トランプは大統領にはなれなかった。

オバマの時には初の黒人だとして、黒人は圧倒的にオバマに投票したが、ヒラリーには同じ白人女性でも、初の女性であっても、白人女性は投票行動を起こさなかったのだ。これを真剣に考えなければ、時代遅れの全米女性機構などはますます白人女性に疎んじられるだろう。

そして、深刻なのは、アメリカの世論調査もメディアも、ヒラリーがこそが大統領になると散々言ってきたのだ。しかし、激戦州と言われた揺れる州でもトランプが次々にヒラリーに勝利した。

これは、隠れトランプとか(実際には、メディアが意図的に隠した隠しトランプだろう)、トランプ・デモクラットのことを真剣に考えられなかったからだ。そして、ジェンダーに関するポリティカル・コレクトネスを求めすぎたために、女性が自ら専業主婦になることも叩かれてきた。

しかし、アメリカでも専業主婦志望の女性は実際には多いのだ。白人女性はあらゆる人種の中で最も大切にされてきたプリンセスであるのに、そんな白人の女である私が男勝りに企業で働きたくはないという思いがあっても、それを発することは抑えられてきた。

ジェンダーのPCに疲れて嫌気が差した白人女性の存在を考えずに、トランプへの11年前の盗聴で女性蔑視と騒いだらヒラリーが勝てると思ったのが、あまりに現実を無視していた。

そして、白人女性がヒラリーに嫌気を差したのはクリントン・キャッシュの問題などもある。非常にあくどいことをしてきたヒラリーは、超富裕層の投資家からも支持され、私たちとは違う女だし、なんであんな女が大統領になれるのかという不満もあったのだろう。

このヒラリーがトランプに敗北した件で、女性はヒラリーに投票したのに男たちに覆されたとか言っているのは出口調査も全く考えていない妄想である。

実際には、白人女性たちの熱烈な支持にもよって大統領にまで駆け上がったのがトランプ大統領なのだ。今回の大統領選で、アメリカのメディアも含めて世界のメディアの信頼性がなくなったという声がある。

それは、確かにそうだろう。どれだけ資金をつぎ込んでも、特に、クリントン・ニュース・ネットワークとも揶揄されるCNNなどはヒラリーが絶対勝つかのような報道ばかりしていた。CNNは、ヒラリーとサンダースの争いでもヒラリーに有利な報道ばかりして、サンダースの支持者からも抗議を受けていた。

それに加えて、フェミニストの信頼性がさらに大きく下がった現象だったのだ。

白人女性たちに「女性だから、女性だから、女性だから」と言って、普段は多様性を認めると言いながら、いざとなると女であるから一枚岩で固まれと言わんばかりの行動がいつまでも通用するわけがない。

トランプを大統領に押し上げた白人女性たちは、女性問題こそが最も重要であるとしたフェミニストたちに反旗を翻したわけだ。この白人女性によるフェミニストたちへの反発が、トランプ大統領の大きな原動力にもなったことを直視するべきだろう。

女性だからマイノリティであると白人女性もマイノリティ枠に強引に当てはめ、マイノリティだから黒人などのマイノリティ女性とも連帯するなどは、全て嘘だったのだ。

実際には、白人女性の中のフェミニストでも、白人間での平等は求めるが、他の人種との平等は求めないで女性の人権を訴えてきた白人フェミニズムがあって今でもそれが批判されている。白人女性フェミニストでさえそうなのだから、白人女性一般が、他の人種の女性の不遇など大したことはないと考えているということだ。

ガラスの天井よりも、人種間にある分厚い鉄板のほうが深刻だった。

ポリコレについては、宗教でのポリティカル・コレクトネスがきつく求められるのは、「君の入れてくれたコーヒーがおいしかった」などもセクハラになるわけで、それでセクハラなのに宗教でハラスメントにならないのはおかしいとなるわけだ。セクハラのポリコレ基準が他のポリコレにも波及して、それに嫌気が差したのがトランプ大統領の誕生だと言える。

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反省の女性学とはに、当サイトの反省の女性学の趣旨を書いています。

2016年11月掲載



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