草食系男子は似非科学 疑似科学

草食系男子は、疑似科学であり似非科学でありニセ科学である。この根拠は非常に簡単なことなのだが、すっかり似非科学に騙されている。他の似非科学は批判するが、草食系男子の似非科学にはすっかり騙されているのである。例えば、少年犯罪が凶悪化しているとする言説は似非科学であり、青少年の殺人率は戦後の統計を見れば激減していることは明らかであり、殺人の検挙率も特に下がってはいない。最近の若い奴はすぐにキレて殺しをするから凶悪化しているなど言っているのはただの馬鹿であって、そう言っている年配の世代のほうが残虐な殺人世代なのは、統計を見れば分かるのである。

この少年犯罪の凶悪化には似非科学と批判はするが、草食系男子には何も批判はしない。似非科学には、一貫して批判の眼を向けるべきなのに、草食系男子説に騙されるのは、ジェンダーが絡むと、それだけ理性が失われるからだ。現代の世界で、女性差別が絡めば嘘も真実になる具体例が草食系男子だ。「最近の若い男は性欲がないから草食系だ」と言った時に、この間違いが全く分からないのでは、はっきり言ってかなりの馬鹿である。ウサギは一見すると弱弱しくは見えるが、非常に性欲が旺盛である。この草食系男子はあまりにレベルが低い似非科学とデマが撒き散らされているので、専門家がしっかりと批判をしてこなかった問題がある。

新宅広二『すごい動物学』には、「「草食動物=草食男子」説を検証する」という項目がある。そこには、ウサギが2、3秒もあれば子供を作ってしまうことや、繁殖力の高さから「ネズミ算」ということ、鹿の雄は角で雌獲得のために命がけの闘いをすること、完全なベジタリアンのオランウータンのレイプ紛いの派手な交尾など、「性豪」たちの大半が草食動物であることが書いてある。草食動物は大繁栄の一方、肉食系動物が絶滅の危機にあることも書いてある。

「恋愛に「縁がない」わけではないのに「積極的」ではない、「肉」欲に淡々とした「草食男子」」と言った深澤真紀は、草食動物こそが性欲旺盛でセックスレスとは縁遠くガツガツしていることを全く理解していない。深澤真紀は「生物学者に言わせると同性愛は異常などと言ったら、大笑いされバカにされる」とラジオで言ったそうだが、草食動物の雄が性欲が旺盛で雌に積極的に交尾をし、ウサギの雄が交尾三昧なのを全く無視して、正反対の似非科学の草食系男子と言っているので、大笑いされバカにされるべき対象は深澤真紀である。

さらに、深澤真紀は竹信三恵子と家事ハラ炎上のことでも言っているが、家事ハラの元の意味や定義が大切としながら、草食動物の本来の意味を全く無視する。こういう草食系男子説の質が悪いのは、自然界を人間界の都合のいい意見に変える社会ダーウィン主義(社会進化論)にも繋がるからだ。深澤真紀は自然界の成り立ちを恣意的に決定してきた結果、優生思想が蔓延り障害者を断種し、人種的偏重を促してきたことを考えていない。草食系男子という似非科学が問題なのは、自然界を誤謬しているからだ。

さらには、若い男たちが昔の若い男たちよりも異性に慎重になったと言うのなら、それは、セクハラ、デートレイプ、ジェンダー教育など、女性に慎重になるようにという教育を若い男たちにした結果、昔より慎重になったわけで、教育の結果だろう。女性に慎重になるようにという教育が現代の「正しい」教育で、それで成績が決定されるのだから、それに従っているだけである。「君の入れてくれたコーヒーおいしかったよ」と言うことさえもセクハラになる時代と、昔とでは男女関係は激変している。

最近綺麗になったねとかの言動などをセクハラと規制しているので、セクハラを真面目に受け取る男であるほど、性的言動は言わなくなる。しかし、草食系男子批判の文脈では、女性はもっと男性に綺麗と言ってほしいのに言ってくれないから草食化しているなどと言っている。セクハラで規制されていることがすっかり抜けている。例えば、同和問題で規制された言葉は発しないようにする。それに、だんだんと近付いていっている。女性が男性の発言を少しでも不快に思えばセクハラと即規制される社会では、セクハラリスクを避けるためには、なるべく女性と話さないようにすることも出てくる。

しかし、男の性欲が減っているかというと、Wikipedia日本語版で2012年に最も読まれた記事は「AV女優一覧」というのもあった。アダルト動画やアダルト画像へのアクセスからも、若い男たちの性欲が極端に減っているわけでもない。今の若い男たちは、非正規が多く、年々収入が上がることもない者が多く、女性に積極的になれない経済的理由がある。昔の若い男たちは若い時には貧乏でも、将来は収入が年々上がっていく希望があった。この経済的希望があるかないかが、昔の若い男と今の若い男の時代の大きな違いである。それを、草食系男子という似非科学に貶めて、若い男たちから富を奪っていることを自覚させずに、若い男たち叩きをする。この若い男たちなら叩いてもいいという風潮が、少子化の大きな原因の一つでもあるのではないのか。

草食動物に照らした草食男子の本来の意味は、女たちに積極的で性行為に旺盛なことである。草食男子が増えていると言うのなら、本来の意味で、元気な若い男たちが増えているわけで、大繁殖の元気がある草食系男子が増えて結構なことになるわけだ。逆に、絶滅の心配がある肉食系動物に類似した男子ばかりなら、繁殖力が弱く、それこそ国はお終いだ。少年犯罪の凶悪化などの似非科学をしっかり批判することと、草食系男子という似非科学をしっかりと批判することは、似非科学批判で同等に行わないといけない。

しかし、普段はマスゴミに騙されないとか、テレビの言うことを鵜呑みにしない賢い自分と演出しておきながら、草食系男子珍説になると、草食動物とは正反対のことを言っているのにすぐに信じ切る。草食系男性珍説の広がりようを見れば、知性の溶解はここまできたかと心配になる。そして、毎度の批判である。ここまでのデマを言ってでも草食系男子を広めないといけないのは、それだけ男の暴力に女性が晒されてきた歴史的な暴力があるからと言い出す。草食男子珍説は、女性へのアファーマティブ・アクションの悪用にもなっている。

それでは、逆に聞くが。それを言うなら、なぜ、同和利権と言うのか?歴史的差別があるからデマでもいいのなら、被差別部落差別という熾烈な差別があって、今でも部落差別はあるのだから、同和利権くらいいいのか?被差別部落でのデマで非被差別部落の日本人批判をしまくってもいいのか?そういうことは悉く同和利権と言われて批判されてきたし、当事者の被差別部落出身者も同和利権を批判してきた。それでは、在日韓国人はデマを言ってでも日本人を批判していいのか?これについては、何もデマも言っていない一般の在日韓国人にまでゴキブリとか言ってデモまでされてきたわけだが。

要するに、差別の歴史があってもデマはいけないというのは、女性以外のことでは当たり前である。女性差別があるからと言って、全く意味が違う草食男子といって社会ダーウィン主義につながることを肯定するのは、その社会ダーウィン主義に近付くことによって、女性への適用で女性の活動の場が狭まることになることも気付いていない。草食系男子珍説は現代版の社会ダーウィン主義とも言える。

その後の追記

草食系男子が学校の教科書に記載され、それで教育されているという。それがどのくらい広まっているのかは分からないが、これでは、江戸しぐさなどと類似している。草食系男子も少年犯罪の凶悪化も江戸しぐさも間違ったことは学校教育で正しいこととして教えるべきではない。

しかし、普段は似非科学批判をしている(つもり)であるのに、女性差別、ジェンダーが絡むと似非科学側に付く現象を見ると非常に残念だ。もっと言うと、似非科学批判は立場によって正反対にまで変えるわけで、普段は似非科学批判をしている側が草食系男子という似非科学を平然と言うことは悪質性が高い。

「草食男子」は社会ダーウィン主義 社会進化論

反省の女性学とはに、当サイトの反省の女性学の趣旨を書いています。

2016年6月掲載



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