POLAのテレビCM:女性差別はポップ音楽になった

POLAのテレビCMの「この国は、女性にとって発展途上国だ」のCMがなぜ問題なのかを、よくある批判とは全く違った視点で書いている。よくある批判は男性差別からの視点だ。そのことは男性差別と女性差別の主張の滑稽さに書いてある。

このポーラのCMが、やっとこういうことが言える社会になったとか、これだけ言わないといけないほど女性差別がひどいとか、女たちは沈黙しないとかの意見は、他の人権問題との整合性を考えているのか。

本当に差別がひどいことは、差別の告発などできるはずがない。女性差別はあらゆる人権問題の中で非常に大衆的で、多数派の女性の数が大きく声が大きいから通りやすいだけである。

「この国は、女性にとって発展途上国だ」と、この国はと言うことが正しくない。女性は世界中にいるのでどの国でも女性差別は問題になっているからだ。まさか、北欧は問題ないとは言わないだろう。

スウェーデンは自ら移民を受け入れながら勝手に送還しているが、その移民の女性の人権はどうなる?送還するなら最初から寛容気取りで受け入れるなどしなければよかったし、バカで間抜けな大量のスウェーデン人たちは、移民に攻撃の矛先を向け、そもそもの原因の移民を受け入れる方針をしたスウェーデン人叩きはしないのだ。

スウェーデンは東欧からの労働者に対する差別もひどい。スウェーデンは高い税金を取っておきながら、国内格差もある。

この国はと言うのなら、本当に国に限定した人権問題に言及しろ。日本国では何が特別な人権問題か。歴史的には何だ。これに全く無反応なくせに間抜けなポーラのCMを称賛するのだ。日本固有の人権問題は、被差別部落問題である。この国の差別問題の特有性は、被差別部落民に対してだ。

被差別部落差別で、ポーラのようなCMを作ったらどうなる。同和利権をやめろと叩かれまくる。例えば、日本共産党は女性の人権と言っているが、被差別部落叩きをしてきたのは選挙上の不都合があるからで、人権をダシにしてきたのが日本共産党だ。しかし、これは共産党だけに限らない。

今でも被差別部落差別は明白にあるが、それでも国からの予算は打ち切られている。差別が一定数あるから女性用の予算が相当あるというのは嘘で、それなら差別がある被差別部落への予算は打ち切れない。

女性用の予算が豊富にあるのは多数派で声が大きいからあるだけで、差別がひどいからではない。この国は障害者にとって発展途上国だとして、健常女性が女性の人権と言いながら障害者に熾烈な差別をし、平塚らいてうは断種したとかをCMで流したらどうだ。今回のポーラのCMのように称賛されることはないし、障害者は叩かれまくるだろう。

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同性愛者の男性の自殺問題は深刻だ。元々男性の自殺率のほうが高いのに加えて、同性愛が加わってさらに自殺率が高い。これは、異性愛の多数派女性よりも明白な差別があるからだ。

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それでは、この国は同性愛者に発展途上国と言って、BLでゲラゲラ笑っている女性の姿などを見せて、多数派女性がゲイをおもちゃにしたテレビCMを流したらどうなる。

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日本にある在日韓国人への差別を取り上げて、「この国は在日韓国人にとって発展途上国だ」とするCMはできるわけがない。そんなことをすれば、ネット上の批判どころか、それを放映したCM企業に罵倒抗議の嵐になる。韓国系日本人という日本国籍者に対しても差別があることで、「この国は韓国系日本人にとって発展途上国だ」というCMも流せるはずがない。

要するに、ポーラのCMは大衆受けする女性差別で、差別の程度が低いから実現できたことで、他のより重大な人権問題ではテレビCMは流せない。女性差別はポップ音楽のようになっているのだ。

それに、ポーラはポーラレディでやってきたことなどを考えても女性の味方とか言えるのか?実質は、女性を食い物にしてきたのがポーラの実体では?そこをほじくり返されたらやばいのはポーラそのものなのに、よくこんなテレビCMを正義の側から流せるものだ。

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反省の女性学とはに、当サイトの反省の女性学の趣旨を書いています。

2016年8月掲載



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